第一卷
連邦歴186年。 高空から遺棄された悠星束(ゆうせい つかさ)は、新人類連邦の開拓都市・白枝移動都市(しらえだいどうとし)に墜落する。祈理教会の果てなき実験から奇跡的に生き延び、幼なじみの空月遥(そらつき はるか)との再会を果たした彼は、平穏な日常への帰還を願う。 だが束が知ったのは、新世界の真実の一端だった―― ふたりを巡るすべての出来事は真理の仕組みであり、人類と真理、そして異界の戦いは、遥という少女の運命を核として回転していた。 互いを守るため、ふたりは新世界に背を向けることを決意する。 しかし「守り合う」という同じ想いが、かえってふたりの間に亀裂を生む。 「もう……守られるだけの存在じゃない」 過去の自分を斬るように、遥は束に決闘を申し込んだ。 ――ふたりで掴むべき、幸福な未来のために。


